ADRとは、裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution)のこ
とで、訴訟によらない紛争解決方法をいいます。行政型ADR(都道府県
労働局の紛争調整委員会等を舞台にした紛争解決)と民間型ADR(厚生
労働大臣が指定する団体を舞台にした紛争解決:例えば、紛争解決センタ
ーとして、社労士会労働紛争解決センター埼玉など)があります。
トラブルの当事者の会社と労働者の間に、学識経験者である第三者が入り、
双方の主張の要点を確かめ、場合によっては、両者が採るべき具体的なあっ
せん案を提示するなど、紛争当事者間の調整を行い、話合いを促進すること
により紛争の円満な解決を図ります。
特徴
�@非公開で行なわれるので、企業イメージやプライバシーの面で安心です。
�A裁判のように「勝った」「負けた」というような将来に遺恨を残さない円
満解決を目指します。
�B1〜3回程度の交渉で問題を短期間で解決できる可能性があります。
(1回で交渉が終了することが多い)
�C行政型ADRは、自分で交渉を行なう場合は費用がかかりません。ただ
し、法律の知識があったほうが、有利に交渉を進められるので、弁護士や
「特定社会保険労務士」を代理人にしたほうがよいです。
�D特定社会保険労務士の報酬の平均的な額は着手金2〜3万円、成功報酬は
獲得利益の1〜数%と安価です。
�D紛争当事者間であっせん案に合意した場合には、受諾されたあっせん案は
民法上の和解契約の効力を待ちます。
�E事業主は、労働者があっせんの申請を求めたことを理由として、当該労働
者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないことになってい
ます(行政型ADR)。なお、民間型ADRには、労働者に対する不利
益的取り扱いの禁止が法律上ありません。
�Fあっせん案の合意(和解)にいたらなかった場合は打ち切りとなり、労働
審判や裁判に訴える等の別の手段での解決方法となります。
しかし、合意に至らずともがっかりすることはありません。今後の裁判
での勝算や、裁判を起こしたときの和解金の額の予想なども、交渉の過
程でだいたいわかりますし、相手の手の内も知ることができる等貴重な
情報を得ることができるという利点がありますので、合意にいたらなかっ
たとしても、時間や費用がまったくムダになるわけではありません。
労使間の自主交渉による紛争解決
個別労働紛争は労使間の自主的交渉により円満に解決するのが理想です。
特徴
いったんこじれた関係は、修復するのが難しくまず解決は難しいです。
他の紛争解決手続きに比べて裁判外紛争解決手続きは、費用が安価である
点が利点といえます。
これからの職場のトラブル(個別労働紛争)は、個別労働紛争の解決の専
門家である「特定社会保険労務士」が円満に解決を図ります。
特定社会保険労務士となる者
特定社会保険労務士となるには、社会保険労務士登録を受けている者が 厚生労働大臣が
定める司法研修(特別研修)を修了し(登録を受けていない有資格者は、研修の受講は認
められていない)、そのうえで紛争解決手続代理業務試験に合格しなければならない。
紛争解決手続代理業務試験は、毎年1回以上(現在は原則として11月)、厚生労働大臣の
委託により全国社会保険労務士会連合会が行う。社会保険労務士名簿に、紛争解決手続代
理業務試験に合格した旨の付記を受けると、特定社会保険労務士としての業務が行える。
特定社会保険労務士は、紛争解決代理業務に従事することのできる社会保険労務士であ
り、資格としての位置付けは、社会保険労務士の上位資格ではなく、あくまで業務拡張に
伴う付記資格となる。ただし、付記に際し、厚生労働大臣が定める研修を経て、国家試験
である紛争解決手続代理業務試験の合格が求められる為、労働法規に精通した社会保険労
務士と言うことができる。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
ADR(裁判外紛争解決)制度の詳細
ADRとは、裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution)のこ
とで、訴訟によらない紛争解決方法をいいます。
都道府県労働局の紛争調整委員会等を舞台にした、行政型ADRと厚生労働
大臣が指定する団体(各都道府県の社会保険労務士会など)を舞台にした民
間型ADRがありますが、
民間型ADR(例えば、社労士会労働紛争解決センター埼玉)に関して説明
します。
■民間型ADR(社労士会労働紛争解決センター等)
(1)社労士会労働紛争解決センターとは「裁判外紛争解決手続の利用の促
進に関する法律(ADR法)」に基づく法務大臣の認証と、社会保険労務
士法に基づく厚生労働大臣の指定を受けて、労務管理の専門家である社会
保険労務士が、トラブルの当事者の言い分を聴くなどしながら、その知見
を活かし、発生してしまった個別労働関係紛争を、「あっせん」の手続に
より、簡易、迅速、低廉に円満解決する機関です。
(2)場所(社労士会労働紛争解決センター埼玉)
(3)解決できる紛争行政型ADRと同じです。
(4)社労士会労働紛争解決センターによるあっせんの特徴
●あっせんの申し立て費用として、社労士会労働紛争解決センター埼玉
では申し立て1件あたり3,240円(消費税含む。)が必要です。)
都道府県の社会保険労務士会の社労士会労働紛争解決センターは、セン
ターごとに費用が若干異なることがあります。
●紛争当事者間であっせん案に合意した場合には、受諾されたあっせん
案は民法上の和解契約の効力をもつことになります
●あっせんの手続きは非公開です
●労働者があっせんの申請をしたことを理由として、事業主が労働者に
対して解雇その他不利益な取扱いをすることの禁止条項は法律上あり
ません
(5)社労士会労働紛争解決センターにおけるあっせん手続の流れ
�@社労士会労働紛争解決センターにあっせんの依頼
�Aセンター事務局から申立人または代理人への説明
●制度の紹介
●個別紛争解決のしおりをもらう
�B代理人(特定社会保険労務士の選任)
当埼玉者労士会の特定社労士にご依頼いただければ幸いです。
�C受付窓口で本人または代理人による申し立て
�@準備する書類等
�A申立書
�B代理人選任届
�C申立費用(都道府県の社労士会労働紛争解決センターにより異なり
ます。連合会の解決センターでは申し立て1件あたり3,240円(消
費税含む)です。
�D申立に関する資料(証拠、証言の書類など)
�@受理される
�A被申立人またはその代理人への説明
�Bあっせん手続の申立についての通知
�C申立書の写し、回答書面、答弁書様式、個別紛争解決のしおりの郵送
�@被申立人の代理人(特定社会保険労務士)の選任
�A被申立人から依頼(被申立人があっせんを断れば、手続はここで終了
します)
�B当事者双方に、第一回期日やあっせん委員氏名の通知
�Cあっせんを行なう�D.あっせん委員2名が交互に面接します。
(申立人と被申立人が直接顔をあわせることはありません)
�Dあっせんの結果
�@申立人の申立取り下げ→あっせんは打ち切られます。
�A被申立人の手続終了の求め→あっせんは打ち切られます。
�B和解成立→和解契約書を作成。和解が成立します。
�Cセンター長による手続終了の決定→和解が不可能とセンター長が判
断した場合、あっせん手続は打ち切られます。
(6)和解に至らなかった場合は
以下のときになどには、あっせん手続は終了し、裁判等の別の紛争解決手
続きに移行します。
�@相手方が、申し立てに応ずる意思がないとき
�A当事者の一方が正当な理由なくあっせん期日に欠席し、又は当事者の
一方が和解する意思がないことを明確にするなど、あっせん委員が和解
の成立の見込みがないと認めたとき
�B申立人が、書面又は口頭で取り下げを求めたとき
�C相手方が、書面又は口頭で手続き終了を求めたとき
�D当事者の一方が死亡したとき
社会保険労務士は、社会保険労務士法第21条により守秘義務があります。秘密は厳正に守られますのでご安心ください。
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